MESSAGE38

[ 参加学生(カンボジア)/東京外国語大学 ]

日本を学び、カンボジアを伝え、グローバルな友情を育みました。

ラオ・ソクヘンさん

カンボジア王立プノンペン大学 クメール文学科

参加したプログラム

実施エリア

  • カンボジアカンボジア
  • ミャンマーミャンマー
  • ラオスラオス

日本の教育制度を知り、
カンボジアの文化を伝える留学。

留学の目標は、「日本の教育制度について知ること」「カンボジアの文化を伝えること」「チャレンジすることで自分が成長すること」の3つでした。東京外国語大学で始まった学生生活が、2年前、王立プノンペン大学に入学した時と違うのは、「異なる国々から来ている留学生と学ぶこと」「制服を着る必要はないこと」「履修科目を決める前に授業を体験する一週間があること」でした。カンボジアでは、決められた科目以外は選択することができません。私は、午前中は日本語を学び、午後は専門である文学関連の科目を英語で学びました。

日本に対するイメージの変化。

来日前の日本のイメージは、「高層ビルがひしめき合っている」というものでした。しかし実際には、都心にさえ大きな公園があり、沿道には大きく枝を広げる樹木があります。日本人は週末の時間を自然と共に過ごしています。また、肉よりも野菜を多く摂り、食事にも自然を取り入れて、健康的に生活しています。

さらに驚くべきことに、どんな場所もきれいでゴミ一つ落ちていません。日本はおそらく、「ゴミを責任持って捨てられるようにしつけることは、ゴミを拾うことのできる人間になるようしつけるより、素晴らしいことである」という理論を実践している一番の国です。大学でもどこもきれいに清掃されているので、積もっている埃を拭かなくても座れます。寮の階段やエレベーターでさえ、手すりやタイルも常にきれいに拭かれています。

カンボジア文学を学ぶ
日本人学生をサポート。

東京外国語大学では、授業補助としての活動を通し、日本人学生が一生懸命学習している様子を見て、カンボジア文学の分野で学習をお手伝いできることも光栄でした。留学中の孤独は、友人たちの存在によって、緩和されました。皆、いつも私たちの食事から生活面、外出、勉強、手続きまであらゆる面で助けてくれました。お正月には、福井にある友人の実家に遊びに行き、初めてこの目で雪を見ました。

カンボジア語科の研究室で過ごした
交流の日々。

毎日放課後には、カンボジア語科の研究室に行っていました。研究室には、カンボジアの図書館でも出会うことができないようなカンボジア語の本もありました。この部屋は、カンボジア語科の学生が互いの経験を共有しあったり、勉強したりする場でした。私にとっては、日本の学生と交流させてくれる場であり、先生方や友人と会話をすることができたのです。私は研究室から聞こえる笑い声を覚えています。カンボジアに帰ったらこの部屋のことを懐かしく思うことでしょう。