MESSAGE29

[ 教員 / 神戸大学 ]

アジア諸国の現場での経験によって
国際的な高度医療専門職者を養成。

松尾 博哉教授

保健学研究科

参加したプログラム

実施エリア

  • インドネシアインドネシア
  • 韓国韓国
  • シンガポールシンガポール
  • タイタイ
  • 台湾台湾
  • 中国中国
  • ネパールネパール
  • バングラデシュバングラデシュ
  • フィリピンフィリピン
  • ベトナムベトナム
  • マレーシアマレーシア

アジア諸国からの要請に応える
医療専門職者養成プログラム。

疾病・障害からの回復や地域住民の健康増進に関する保健指導、災害後の復興過程支援が行える医療専門職者の育成は、アジア諸国から日本への強い要請です。それゆえ本プログラムでは、コミュニケーション能力や異文化理解能力を有し、アジア諸国における社会・経済状態や生活様式に適合した総合保健医療を創造・実践できる国際的な高度医療専門職者養成を目指しました。

現場での経験によって大学で修得した
学問の知識とスキルを向上。

グローバル医療保健人材の育成のためには、大学での教育と同時に現場での経験が不可欠です。特に保健学の分野ではそれが顕著です。本プログラムでは、豊富な病院実習、研究所での演習、インターンシップを準備し、大学で修得した学問の知識とスキルを実践の場で生かす機会を提供。より実践的な知識とスキルを獲得するとともに、チャレンジ精神とコミュニケーション能力を養いました。これによって教育研究機関や保健・医療機関、民間企業が必要とするグローバルな医療保健人材の育成につなげることができたのはもちろん、日本の医療専門職者(看護師、臨床検査技師、作業療法士、理学療法士)が、日本ではあまり見られない病気やその治療を実習したり、保健医療制度の相違を直接知る良い機会となりました。また、地域において住民と触れ合い、語り合い、健康状況の把握と保健指導ができたことも大きな成果でした。さらに学生にとって、これらの実習が単位認定されることは、大きなモチベーションになっていたようです。
本プログラム実施を通じて、本学でのグローバル教育の改革を進めることができたことも強調しておきたいポイントです。国際教育の実施ならびに運営体制が構築でき、全教員のグローバル教育実践能力向上が図れたのではと思います。

本プログラムで得られた成果を糧に、
さらなる発展へ。

今後、本プログラムの成果を基盤としてこの事業を継続・発展させるため、環太平洋諸国の中核大学(インドネシア大学、マヒドン大学、ハノイ医科大学、台北医科大学、ハワイ大学、スタンフォード大学等)、WHO健康開発総合研究センターがコンソーシアムを構成し、すでに神戸大学が有する海外教育研究拠点(J-GRIDインドネシア神戸大学拠点等)を活用しながら、地球規模的課題を克服し、持続可能社会の実現に寄与する人材の育成を考えています。また、教育保証の観点でも、ダブルディグリー取得プログラム等の実施によるさらなる発展を目指しています。