MESSAGE25

[ 教員 / 愛媛大学 ]

グローバルな視野で地域に取り組む
国際的なサーバント・リーダーを養成。

島上 宗子 准教授

愛媛大学SUIJI推進室

参加したプログラム

実施エリア

  • インドネシアインドネシア

日・イ両国の農山漁村に
6大学の学生が約3週間滞在。

愛媛大学、香川大学、高知大学とインドネシアのガジャマダ大学、ボゴール農業大学、ハサヌディン大学とで構成するSUIJI(Six-University Initiative Japan Indonesia)コンソーシアムでは、学士課程「SUIJIサービスラーニング・プログラム(以下SUIJI-SLP)」と修士・博士課程「SUIJIジョイント・プログラム」を展開しています。SUIJI-SLPでは、6大学の学生が共に両国の農山漁村に約3週間滞在し、地域が直面する課題に取り組みながら学びます。目的は、グローバルな視野を持ちながら、地域から持続可能な未来づくりに貢献する国際的なサーバント・リーダーを養成することです。日・イの学生が言語・文化・学部の違いを越えて、両国の農山漁村でのプログラムに共に参加する双方向性、学際性、多文化性、そして農山漁村でのグローカルな地域貢献型の学びに取り組みます。

地域との交流を経て、
不慣れな英語で両国の学生が議論。

国内サービスラーニングでは、日・イ6大学の約100名(うち約40名がインドネシア学生)が四国の8カ所の実習サイトに、海外サービスラーニングでは、約120名(うち約50名が日本学生)がインドネシアの5カ所に分かれて活動します。活動中は英語を共通言語とし、母国から参加する学生が訪問側の学生の「耳」「口」となり、地域の方々との間を通訳する役割も担います。両国の学生たちはお互いにとって不慣れな言語を扱いながら、連日深夜まで議論を重ね、活動を計画し、取り組んだ活動の意味を振り返ります。地域で自分たちは何ができるのか、よそ者としての立ち位置をめぐっては、日本・インドネシアの学生間で真剣な議論が続きます。

「当たり前」が揺らぐ経験を経て、自分自身を見つめなおす。

こうした SUIJI-SLPの学生たちの姿から見えてくるのは、ローカルにこだわる、ローカルに根があるからこそ、グローバルにつながり、行動することが楽しくなる、そういった“グローカル”なつながりです。サービスラーニングをきっかけに、インドネシアへの長期留学に踏み出した日本学生もいます。学生、地域の方々ともに自分とは異なる考え方や文化に触れ、想像もしていなかった状況や事柄を知り、自分の「当たり前」が揺らぐような経験をしたとき、人は自分自身を掘り下げ、見つめなおすことができます。ローカルに根ざしながら、グローバルに開かれた地域の未来づくりに関わる若者を、地域の方々とともにこれからも育てていくこと。それがSUIJI-SLPの目標です。