MESSAGE12
[ 参加学生 / 九州大学 ]
模擬世界遺産委員会で力不足を実感。
各国学生との対話で、さらなる成長を。
周 礼旻さん
法学部
参加したプログラム

スパイラル型協働教育モデル:リーガルマインドによる普遍性と多様性の均衡を目指して
実施エリア
シンガポール
タイ
フィリピン
マレーシア
MESSAGE12
[ 参加学生 / 九州大学 ]
周 礼旻さん
法学部
スパイラル型協働教育モデル:リーガルマインドによる普遍性と多様性の均衡を目指して
5年間にわたり実施された、文部科学省の支援による九州大学の世界展開力強化事業。今年(平成28年度)が5年目にして事業の最終年度であったため、その集大成としてクロージングイベントが行われました。このクロージングイベントでは、実在する世界遺産委員会を模した“模擬”世界遺産委員会を行い、九州大学学生とアテネオ・デ・マニラ大学、マラヤ大学、シンガポール国立大学、チュラロンコン大学の学生が10の国に分かれ、ジブラルタルにある洞窟の世界遺産登録を巡って熱い議論を交わしました。
議論自体は非常に白熱したものの、個人的には大変悔いの残る結果でした。というのは、今回の議論で発言した学生のほとんどがASEANの学生で、しかも、あまりに専門的で論理性に富んだ論争に自分がついて行けず、議論中に発言をほぼできなかったからです。我々九州大学のメンバーは、この模擬世界遺産委員会に必要とされる高度な法分野の専門知識や重要な論点について早い段階から学習して本番に臨み、特に私が所属する法学部GVプログラムは、これに加えて英語力の強化も約1年間積んできました。しかしながら、本番になると英語で発言できず、ただ論点を追うのに必死で自分の意見を打ち出すことができませんでした。これはある意味屈辱的であり、自尊心を傷つけられました。しかし、まだ自分はこの程度なのだと思うのと同時に、自分はこういう人たちと対等に議論できるようにならなくてはと奮い立つような気持ちになりました。そういった点で、今回のイベントは私の中で非常に大きなターニングポイントになったと感じています。この悔しさこそが、自分を高める最大のモチベーションとなったからです。
模擬世界遺産委員会の後、私は世界のさまざまな学生と対話し議論する環境を求め、今年の夏までの間に、ベラルーシやアメリカ合衆国のボストンでの海外プログラムに参加することに決めました。自らの弱みを知り、克服する努力をすることは成長につながるとよく言われますが、その意味で私にとっての成長は、クロージングイベントで行われた模擬世界遺産委員会から始まったような気がします。