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[ 教員 / 京都大学 ]

従来の学術領域を有機的に統合した「人間の安全保障」開発をテーマに。

縄田 栄治教授

プログラム事業推進責任者/農学研究科 研究科長
京都大学での研究教育に尽力するなか、国際協力活動、種々の学術調査に加え、国際交流科目などの学生交流プログラムも実施。

参加したプログラム

実施エリア

  • インドネシアインドネシア
  • カンボジアカンボジア
  • シンガポールシンガポール
  • タイタイ
  • フィリピンフィリピン
  • ブルネイブルネイ
  • ベトナムベトナム
  • マレーシアマレーシア
  • ミャンマーミャンマー
  • ラオスラオス

さまざまな研究が避けて通れない「地球規模課題」。

プログラムには農学研究科をはじめ、エネルギー科学研究科、医学研究科、アジア・アフリカ地域研究研究科、エネルギー理工学研究所、東南アジア研究所の6つの研究科・研究所が参加しています。我々の研究を展開する上で避けて通れないのが、目の前に横たわる「地球規模課題」です。資源の枯渇が目に見えてきている中、気候の変動や感染症といった問題と折り合いをつけながらどのように人間社会を持続的に発展させていけば良いのか。そこで直面する多様な課題に対する研究を進めるために、従来の学術領域を有機的に統合した「人間の安全保障」開発をテーマに掲げています。

プログラム修了生が、数週間の帰国で数社内定。

本プログラムでは、ダブルディグリー制度を利用して、京都大学とASEANの大学で2つの修士学位を取得することができます。別々に取得すれば本来4年または3年かかるのが、3年または2年で済むというのは大きなメリットです。本プログラムを通して2つの修士学位を取得していることも、国際的な企業での就職活動に役立つものと考えています。もちろん国内企業への就職活動においても、現地で事業を展開する企業を中心に注目されるのではないでしょうか。今年初めて本プログラムを修了した卒業生がいるのですが、その人を例に挙げれば、就職活動のためにインドネシアから一時帰国して、ほんの2・3週間で複数の会社から内定をいただいたと聞いています。

ASEANからの学生受入は順調。継続的な来学促進へ。

日本人学生の派遣数については、まだまだ伸びてほしい気持ちがありますが、ASEANの大学からの学生受入については順調です。たとえばインドネシアの大学からは、学生数が多いこともあって毎年のように数十名のリストが送られてきています。「大学の世界展開力強化事業(ASEAN諸国等との大学間交流形成支援)」終了以降も、たくさんの学生に継続して来学していただけるようプログラム内容のさらなる充実を図っていく必要があると考えます。

プログラムの継続に向け、事業終了後も連携大学数等を充実。

京都大学が提供している修士課程のカリキュラムをダブルディグリーのために圧縮し、かなり濃密な形で指導を行っていますので、参加した学生には満足してもらえているのではないかと思います。ダブルディグリー制度を採用したプログラムは、ASEANの大学からの要望が多い背景もあり、形を変えながら継続していく予定です。日本とASEANの教育制度上の違い、日本人学生へのASEAN留学に対する魅力発信などのハードルをクリアし、さらに連携大学数を増やしていければと考えています。