ジャパンゲートウェイ構想のコアである大学院教育の国際化。構想のメインとなる「スーパーグローバルコース」に参加する大学院生からのメッセージです。
理学研究科数学数理解析専攻数学系
博士後期課程3年 高田土満さん(数学系スーパーグローバルコースに参加・修了予定)
海外渡航先・海外研究期間
ペンシルバニア州立大学(アメリカ)
計4カ月(ペンシルバニア州立大学滞在は1週間と4週間の2回.それ以外は研究集会への出席)
Q1: スーパーグローバルコースに参加したきっかけは何ですか。
指導教員の先生から紹介していただき,参加しました.
Q2: 海外で研究指導を受けたことによって、どのような刺激や成果がありましたか。
やりたい問題の大枠は決まっていましたが,具体的に取り組む問題は派遣先の副指導教員のNigel Higson先生から紹介していただいた論文に強く影響を受けています.従って,学位が取れたのはこのコースのおかげと言っても過言ではありません.
Q3: 海外での研究活動や生活で困難だった点・苦労した点はありますか。
数学は基本的には一人でやるものなので,海外にいるからと言ってもやることは変わりません.ただし,図書館のシステムなど,本質的でないところで色々と違いがあるので,それを受け入れるのに少し時間が必要かもしれません.例えば,私の派遣先の図書館では,本が貸し出されているかどうかが,(京大のKULINEと違って)検索しても分かるようにはなっていませんでした.
生活面としては,派遣先が比較的田舎だったため,買い物に苦労しました.もっとも,日本ほど便利な国はあまりないと思いますし,単純に慣れの問題もあって,海外生活に不便を感じるのは避けられないと思います.
Q4: スーパーグローバルコースでの経験は進路に影響を与えましたか。ある場合、どのような影響ですか。
目指す進路は一切変わっていませんが(アメリカの大学で教授になりたくなった,などはならなかった),単純にこの経験によって結果が出ているため,そのような意味では大きな影響を与えていると言えます.
Q5: スーパーグローバルコースへの参加を考えている後輩にアドバイスをお願いします。
一人の先生に指導を受けるよりも二人の先生に指導を受ける方が単純に情報も多くなり,しかも友達も増えるので,参加するメリットは大きいと思います.どうせ博士課程に進学した時点で海外に行くのは避けられないので,チャンスがあれば是非参加してください.
(平成29年 2月)