傑出した国際共同学位プログラムによる新たな生命情報科学の
確立と既存の学術領域を超えた学際的視野を持つ人材の育成

概要

医学生命分野では、ゲノム医学領域を中心に、国際的に卓越した教育研究を行っている海外パートナー大学・研究機関とのジョイントディグリープログラムの実施や国際シンポジウム・トレーニングコースの共同開催、国際共同研究ユニットの設置等を通して、世界トップレベルの研究者及び学生交流を促進し、世界最高水準の教育研究拠点の形成に取り組んでいます。2018年4月には、マギル大学との国際連携教育課程「京都大学・マギル大学ゲノム医学国際連携専攻(博士課程)」を設置し、優れた能力を持つ次世代リーダーを育成する環境基盤を整備するとともに、我が国の高等教育の国際通用性の向上ならびに国際競争力の強化に大きく寄与しています。
本学の医学生命分野は、これまで、ノーベル医学・生理学賞(山中伸弥、本庶佑)、ロベルト・コッホ賞(長田重一、山中伸弥、本庶佑)、アルバート・ラスカー賞(西塚泰美、山中伸弥)など世界的に著名な賞の受賞者を数多く輩出しています。

カナダの首相主席科学顧問の京大訪問

本事業における取組

マギル大学とは、2018年4月に、本学初となる博士課程国際共同学位(ジョイント・ディグリー、以下JD)プログラム「京都大学・マギル大学ゲノム医学国際連携専攻」を開設しました。質保証を伴ったJDプログラムを実施することで、互いの大学の特徴を活かした、相互補完的かつ単一大学では成し得ない質の高い教育研究を推進し、生命ビッグデータを活用した様々な解析技術を習熟し、今後の予防医学の発展に貢献できる人材の育成を行っています。パスツール研究所とは、2016年11月に国際共同研究ユニットを設置し、京都大学のゲノム医学とパスツール研究所の感染症学という互いの専門性を活かした、感染症の統合解析において世界をリードする国際研究拠点を形成しています。現在は、日本人に見られる遺伝や行動の特徴との関連性を踏まえながら、新型コロナウイルスやその他のウイルス感染症に対する血清・免疫学的解析の共同研究に着手しています。また、大規模なイメージングセンターを有し、優秀なバイオインフォマティシャンを数多く抱えることで知られるボルドー大学とは、血管疾患の疫学データ解析手法やそのメカニズム解明に関する国際共同研究を行っており、これらの連携を通して、高度なイメージング解析技術の向上・開発と、生命科学への応用を図っています。その他、これらの連携大学・機関からは著名な教授を招へいし、セミナーを実施しています。

パスツール研究所・京都大学国際共同研究ユニットのMOU締結式
ゲノム医学センター
ボルドー大学との戦略的パートナーシップ協定書署名式

Links

医学研究科
京都大学・マギル大学ゲノム医学国際連携専攻の開設