MESSAGE44

[ 参加学生/東京外国語大学 ]

現地の視点を知るために。

片井 萌子さん

大学院総合国際学研究科 博士前期課程

参加したプログラム

実施エリア

  • カンボジアカンボジア
  • ミャンマーミャンマー
  • ラオスラオス

「ジョイントエデュケーションプログラム」ラオス派遣に関する報告。

ラオス国立大学における10日間(2018年9月18日~27日)のジョイントエデュケーションプログラムに参加しました。自身の研究に必要な情報を収集するとともに、ラオス国立大学でラオス語への知見を深め、ラオス語学を専門とする先生方から今後の研究に関するご指導・ご助言をいただくことを目的としていました。プログラム期間中、現地では主に以下の活動を行いました。

1)ラオス国立大学文学部ラオス語学文化学科長による研究指導
2)ラオス語の個別授業
3)ラオス語に関する文献の調査・収集

ラオス国立大学事務棟

1)ラオス国立大学文学部ラオス語学文化学科長による指導・助言。

現在、私は「ラオス語の受身表現」というテーマについて研究を進めています。今回のプログラムでは、ラオス語学を専門とする学科長から、今後研究を進めていくうえでのご指導・ご助言をいただくことができました。 特に詳しくご指導いただいたのは、参考にすべき文法書や、論文にまとめる際の注意点についてです。また、研究のために必要となる資料や、目を通すべき文献などについても教えていただきました。ご多忙にもかかわらず何度も面談の機会をいただき、研究を進めるために重要かつ貴重な情報を得ることができました。

2)ラオス語の個別授業。

期間中は、ラオス国立大学の先生から、ラオス語について1日2時間程度の個人指導をしていただきました。授業では、ラオスにおける国語学やラオス語文法書を中心に精読しながら、私の研究対象についてご指導いただきました。特に日本にはなかった文法書を通してラオス特有のラオス語学における考え方や捉え方を学べたことは、大変有意義でした。それまでとは異なる視点から研究対象を見ることができ、自身の研究の方向性や問題点なども改めて考える良い機会になったと感じています。

文学部の学習スペース

ラオス国立大学の学生が執筆した修士論文

ラオス国立大学中央図書館論文書棚

3)ラオス語に関する文献の調査・収集。

プログラムに参加したもう一つの大きな目的は、ラオス語に関する文献を収集することでした。自分の研究の参考にするための先行研究はもちろん、用例収集のための資料などを探すために、ラオス国立図書館、ラオス国立大学中央図書館、ラオス国立大学文学部ラオス語学文化学科図書室の3カ所を訪問しました。特にラオス国立大学文学部ラオス語学文化学科図書室には、ラオス語学やラオスに関する文献、ラオス国立大学の学生の卒業論文や修士論文が数多く所蔵されていました。それらに目を通す中で、同じ立場のラオスの学生がどのような研究を、どのように行っているのかを知ることができ、大変参考になりました。日本では閲覧できない文献に触れることができるのは、現地で研究をする大きな意義の一つであると強く感じました。

以上が、今回のジョイントエデュケーションプログラムにおいて、私が行った主な活動です。短い期間ではありましたが、研究対象地域で自身の研究を新たな視点や考え方で見つめ直すことができ、大変有意義な時間を過ごすことができました。今回のプロジェクトで得たことを、しっかり研究に活かしていきたいと思います。