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[ 参加学生/京都大学 ]

地方自治体の土木技師が、
学生として参加。

鍜治谷 祐喜さん

京都大学 経営管理教育部 専門職学位課程

参加したプログラム

実施エリア

  • インドネシアインドネシア
  • カンボジアカンボジア
  • タイタイ
  • ベトナムベトナム
  • ミャンマーミャンマー
  • ラオスラオス

海外の土木事情に触れる貴重な機会と考え、本プログラムに参加。

私は現在、土木技師の仕事を休職して、京都大学経営管理教育部専門職学位課程に在籍しています。
本プログラムに参加した理由は、海外の土木事情に触れる貴重な機会であったためです。具体的には、自然災害に対してレジリエントな社会基盤を形成するための知識を得ることは、私が勤務する自治体への貢献につながると考えました。

科学的な内容だけでなく、社会的な内容も含めて学習。

本プログラムでは、実際に素晴らしい経験をすることができました。 大学で習得できることは、ある特定の自然災害の科学的な内容に限定されます。しかし、本プログラムでは、自然災害そのものについて網羅されているうえ、災害対策によって発生する問題点やステークホルダーとの関係など、社会的な内容についても討議を通じて習得できました。 土木技師には、土木の専門知識に加え、広範な知識を持っていることが求められますので本プログラムでの経験は非常に有意義でした。

災害におけるソフト対策について、新たな知識を吸収。

さらに、アジアの一流大学院で学ぶ精鋭たちと学習することにより、さまざまな土木知識や文化的知識を習得できました。
災害対策には、ハード対策とソフト対策がありますが、前者には莫大な資金が必要となります。そのため、日本の予算でも、ハード対策は限られたものしか実施できないのが現状であり、ソフト対策が重要となっています。アジアの学生たちは開発途上国出身であり、自国の資金が乏しいという認識を強く持っていることから、高額なハード対策の代わりとなるソフト対策の知識が豊富でした。このことは、ソフト対策についての新たな知識を吸収する絶好の機会となりました。また、得られたのは土木知識だけではありません。参加学生の学習姿勢、議論の仕方等、学術的側面はもちろんのこと、国民性、宗教、食(好みの味やハラール等)等、文化的側面をお互いに知ることができ、今後、国際社会で活躍が期待される参加学生には、非常に有意義な経験になったに違いありません。

今回得た豊富な知識を、土木技師として、職務に役立てていく。

私は土木技師として勤務していたため、参加以前から自然災害についての知識をある程度有していました。しかし、今回、日本の学生およびアジアの学生たちと勉学に励み、共に過ごした日々は新たな発見の連続でした。
土木分野は、ステークホルダー、つまり人と人との関係が大切であり、効率、採算という経済性の追求だけでは進展するものではありません。その時々に臨機応変に対応できる知識量の多さが重要であり、本プログラムで得た豊富な知識が、今後、役に立つと確信しています。