MESSAGE8

[ 参加学生 / 大阪大学 ]

「社会的弱者を支援したい」。
一生の仕事を決めるきっかけに。

金 知子さん

国際公共政策研究科

参加したプログラム

実施エリア

  • インドネシアインドネシア
  • カンボジアカンボジア
  • コスタリカコスタリカ
  • シンガポールシンガポール
  • タイタイ
  • 東ティモール東ティモール
  • フィリピンフィリピン

ドメスティックバイオレンスの
現地調査のために参加。

大学院で東ティモールをフィールドとして平和構築期のドメスティックバイオレンスへの対応制度を研究していた私は、現地調査と資料収集を行うために本プログラムに応募し、東ティモール国立大学に6カ月間留学する機会を得ました。教授2名と院生8名という小規模な大学院プログラムでしたが、授業の開校時刻を夜間から夕方に変更したり、以前まではテトゥン語を使っていたところを英語に切り替えたり、留学生の私に合わせて柔軟に対応してくださいました。さらに、教授と友人の協力により、調査先との連絡調整や情報収集、インタビュー調査をスムーズに実施することができました。

ステイ先の大家族とともに過ごし、
東ティモールの生活を体験。

研究活動に加え、ホームステイとインターンシップも体験しました。ステイ先は親族4世帯が隣り合って住んでおり、「賑やかな大家族」という環境が私の緊張をほぐしてくれました。週末はできる限りホスト・ファミリーと一緒に過ごし、食事の支度や家族の行事など、東ティモールの人々の日常生活を体験しました。それに伴い、日に日に東ティモールの言語(公用語のひとつ)であるテトゥン語も上達し、留学を終える頃には一人でインタビューができるほどになりました。

NGOへのインターンシップを経て、
日本赤十字社に就職。

インターンシップでは、ドメスティックバイオレンスやレイプなどの暴力被害を受けた女性および子どもを救済支援するNGOに半年間受け入れていただき、シェルターでの活動や地方出張に同伴しました。この経験は研究だけでなく、将来のキャリアを考えるうえでも貴重な機会となりました。半年間の滞在を通して「今後は実務で社会的に弱い立場にある人を支援したい」という想いが強まり、帰国後、日本赤十字社に就職することができました。東ティモールへ留学していなければ、私の進路選択はまた違ったものになっていたと思います。それほど東ティモールでの時間は濃密で、現地の人々との出会いひとつひとつが私の視点や価値観、キャリアを考えるうえでのターニングポイントとなりました。

半年間もの滞在を実現したのは、
手厚いサポートがあればこそ。

本プログラムの奨学金や留学前後の手厚いサポートが受けられたからこそ、現地に半年間も滞在することができたのだと思います。現実的に援助なしで渡航するのは不可能でした。また現地で赤痢にかかったときは、日本からプログラム担当の方が素早く対応してくださるなど、留学生活を全面的にバックアップしてくれました。現地調査や海外インターンシップを希望していた私には、この上ない機会であったと思います。